|
この特集について
|
||
|
この特集は、相馬直樹によるサッカーの特集です。日本代表DFとしても活躍した相馬氏ならではの視点、切り口によるW杯の試合をはじめ、国内Jリーグなど国内外の試合レポート、見どころなどをお届けします。
この特集は携帯サイトでもご覧いただけます。
≫モバイル版 Sports@nifty
プロフィール
・相馬直樹
オフィシャルサイト
関連リンク
ココログ
「サッカー特集by相馬直樹」は
@niftyのウェブログ(blog)サービス「ココログ」で運営しています。あなたもココログ始めてみませんか?ココログ(フリー)は、だれでも無料でご利用いただけます。
【ココログって何?】 【ココログ使い方ガイド】 |
2007年05月24日
シドニーを抑え込んだシステム変更 ~ACL・レッズvsシドニーFC~2007アジアチャンピオンズリーグ(ACL)の予選リーグを、ついにJリーグ勢が突破した。まずは浦和レッズ、川崎フロンターレの両クラブにおめでとうと言わせていただきたい。僕は昨日行われた勝てば予選突破が決まるというシドニーFC(豪州)との大一番を観るために、およそ4万5千人というサポーターの集まった埼玉スタジアムまで行ってきた。先々週にはフロンターレが最終節を待たずに決勝トーナメント進出を決めていたが、昨季Jリーグチャンピオンのレッズは最終戦にまでもつれ込んでしまい、試合開始前から緊張感の張り詰めた一戦となったのだった。 レッズは週末の名古屋戦とまったく同じメンバーでスタートした。闘莉王(No.4)を負傷で欠く3バックには、堀之内(No.20)をセンターに坪井(No.2)、ネネ(No.5)が入る。負傷のブランクからも回復しつつある相馬(No.16)は左アウトサイドに。前線はワシントン(No.21)の1トップを、小野(No.8)、ポンテ(No.10)の2シャドーがサポートしていく形だ。 対するシドニーFCは首位浦和と勝ち点1差の2位につけており、勝てば決勝トーナメント進出の切符を自力で奪い取れる立場にあった。アウェイといえども、勝ちにこだわる戦いをしに来ていたはずだ。システム的にも4-3-3の3トップを採用し、攻める意識を相当高くしてゲームに臨んできた。 前半からレッズは、この3トップのへの対応に苦労していた。立ち上がりこそ、山田(No.6)、相馬の両アウトサイドが積極的に高いポジションを取り、サイドに基点を作りながら攻撃を組み立てていたが、相手3トップへのマークの問題で、その両サイドが上がれなくなってしまったのだった。3バックに対して3トップということは、数的同位の状況が生まれやすく、誰かが最終ラインを助けに入ることになる。ケースによってはボランチの鈴木啓(No.13)か阿部(No.22)が入ることもあるが、基本的には両サイドのどちらかがマークにつきに戻ることとなる。 そのシドニーのウイングプレイヤーである左の12番(カーネイ)、右の14番(ブロスケ)が、予想以上にスキルがあり、積極性までも持ち合わせていたことも、レッズの両サイドが思ったように前に出られなくなった大きな要因であった。駆け引きを含めて、何とかそのウイングプレイヤーを下げさせるようにしたいところであったが、チーム全体としてミスが出ることが多かった前半は、なかなかリズムをつかむことができなかった。 だが厳しかった前半をゼロで抑えられたことは、レッズにとって非常に大きかった。シドニーは移動してきたコンディションの面も考えて、前半勝負に来ていたことは明らかで、両サイドバックもどんどんオーバーラップするなど、先にリードを奪って逃げ切るというゲームプランを立てていたはずだった。 後半に入ると案の定、シドニーの勢いは落ち始めた。それに反してレッズは、ハーフタイムにオジェック監督の檄も飛んだのだろう。球際の激しさを取り戻し、テンポアップした切り替えの早いプレーが見られるようになった。 だがレッズがゲームの流れを完全につかむまでには至らない。そうしたこう着状態が続く中で先に手を打ったのはオジェック監督だった。左サイドの1対1で攻守に奮闘していた相馬に代え、長谷部(No.17)を投入してシステムをいじってきたのだ。 阿部が左サイド、長谷部がボランチの位置へと入ったのだが、システム的には3バックとも4バックとも言える形だった。そうしたシステム的な変更よりも、マークの仕方の変更が大きなポイントであったのだ。それまでは一度下がってしまうと、相手の3トップを、3バック+両アウトサイドという5人で見ていることが多く、マークを持たない人間が後ろに2人いるという状況がよく見られていた。もちろんこうした状況は歓迎されるものではなく、マークの相手をハッキリとさせることで、そうした無駄を解消しようとしたのだった。阿部は左に入って14番をマークし、CF9番(ザドリッチ)は中央の堀之内とネネで見る。そして坪井は、左サイドに張っていた12番にマンツーマンでつくことになる。これにより山田は相手左SBの2番(ファイフ)をケアするというように、マークするべき相手をハッキリさせることを狙っていたのだった。 マークがハッキリしたのは最終ラインだけはない。FWワシントンまで含めたチーム全員のマークすべき相手が明確となり、守備の効率は間違いなく上がったのだった。すでに足の止まってきていたシドニーがチャンスをつかむには、ドイツワールドカップの時のように身体能力に任せたパワープレーしかないように思えた。だがそのロングボールの出所さえも、マークがハッキリとしたことでレッズは抑えてしまっていたのだ。 そうした守備の安定感が攻撃でもいい面を呼び込み、ポンテを中心にカウンター気味にチャンスを作っていく。ロスタイムには、長谷部の得意な中盤のスペースを突くドリブルからワシントンが決定的なチャンスを迎えるなど、スコアレスドローではあったが、非常にしたたかなゲーム運びをしたと言えよう。 このゲームだけでなく、苦しんだ末にようやくつかんだ決勝トーナメントへの切符。どんなに苦しんでも最後には結果を出す、というのがレッズの凄いところでもある。さらに今後は、クラブワールドカップの切符をつかむための戦いが始まる。レッズとフロンターレが、ACL決勝の場で雌雄を決するのもいいだろう。ここからが本番となるアジアの猛者たちとの対戦を制して、そんなカードをぜひ実現してもらいたいものである。
| 固定リンク
| トラックバック (2)
※誹謗中傷や、悪意のある書き込み、営利目的などのトラックバックを防ぐために、投稿された全てのトラックバックは一時的に保留されますのでご了承ください。
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/177671/15190811
【日本対モンテネグロ戦】 結果に一喜一憂せずに長い目で! 【おもしろサッカーアルゼンチン】
◆2007年6月1日 ◆国際親善試合「キリンカップ2007~ALL FOR 2010!~」 ◆スタジアム:エコパスタジアム(日本・静岡) 日本 2-0 モンテネグロ 試合の序盤、日本はある程度パスを回しながらもチャンスを作れませんでした。 モンテネグロが様子見、という感じで守備... 続きを読む 受信: 2007/06/04 15:00:17
|
最新の記事
05月18日
細貝の”熱” ~U22vs香港戦
04月30日
基点をどこに置くか ~川崎vs千葉~
04月16日
やりたいサッカーをやられてしまった柏 ~柏vs浦和~
03月29日
おぼろげながら見えてきた北京 ~U22代表・シリア戦~
03月05日
祝 J開幕 ~川崎vs鹿島~
02月26日
準備の差 ~ゼロックス杯 レッズvsG大阪~
02月23日
3トップの功罪~U22日本vsU22アメリカ~
01月03日
・全記事一覧
元日決戦 ~天皇杯決勝 浦和レッズvsガンバ大阪~ 最新のトラックバック
07月18日
acl サッカー
06月04日
【日本対モンテネグロ戦】 結果に一喜一憂せずに長い目で!
05月16日
カズ、三浦カズ、自民の出馬要請断る
05月16日
【動画】リケルメの素晴らしいテクニックベスト10!
04月19日
日本、20の勝利で最終予選進出を決める |