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この特集は、相馬直樹によるサッカーの特集です。日本代表DFとしても活躍した相馬氏ならではの視点、切り口によるW杯の試合をはじめ、国内Jリーグなど国内外の試合レポート、見どころなどをお届けします。
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2006年08月03日
A3・ガンバ大阪vs大連実徳A3チャンピオンズカップ初日を見てきた。第1戦はJリーグ覇者であるガンバ大阪とCリーグ(中国)チャンピオンの大連実徳の対戦。わが日本のトップクラブは近隣の強国でありライバルである中韓のチャンピオンとどれくらいの試合が出来るのか、非常に興味を持って国立に出かけた。 ガンバはスタメンをいじってきた。GK藤ヶ谷(No.22)、DF宮本(No.5)、MF加地(No.21)、MF二川(No.10)といったところが外れ、代わってGK松代(No.1)、DF實好(No.4)、MF寺田(No.20)、MF明神(No.17)がリストに名を連ねた。ケガで離脱中のフェルナンジーニョ(No.8)も含めると普段のガンバとは大きく顔ぶれが変わっていた。この試合までの15日間で5試合目、そしてこの大会直後のリーグ戦までの連戦を考えると、7月19日から8月12日までの25日間で8試合という、非常に過酷な日程の中でのやりくりを考えたメンバーであった。 その中で興味深かったのはMF遠藤(No.7)のポジションだ。トップ下に配置されたのである。ケガから帰ってきたFWマグノ・アウベス(No.9)、調子をかなり戻してきているFW播戸(No.11)とトライアングルを形成し、前半開始早々から攻撃をリードしていた。11分にはマグノ・アウベスとの関係からゴール前に進出し、ループシュート。惜しくもポストに当たってしまうが、彼がこのポジションでも一流のプレーが出来ることを証明したプレーのひとつであった。 その遠藤とともに攻撃をリードしたのが播戸だ。ボールをよく引き出し攻撃にリズムを作っていた。さらには特長であるゴールへ向かう姿勢というのも見せ、シュートも積極的に放っていった。忘れてはならないのはマグノ・アウベス。彼の決定力はこのレベルでは抜きん出ている。ケガでのブランクも感じさせず2得点と結果を出すあたりは、これぞ、本物のストライカーというところだ。 そしてもう一人目立ったのがMF家長(No.14)だ。独特のリズムでのドリブルで大連DF王聖(No.12)をきりきり舞いにする。王聖も守備力の高いプレーヤーなので、あそこまで自分のリズムでやれるとは思っていなかった。身体をぶつけたときの強さも付いてきて、特に前半は家長にボールが入るとワクワクした。ただ厳しい見方をすると、途中から左足を抑えられたときに、ゲームから消えてしまったことが気になる。自分の武器を生かしながらも、バリエーションを増やすことが出来るとさらに怖い存在となってくるだろう。 さて2-0で前半は終了。完全なガンバペースで45分が過ぎた。大連の方は特に見るべきプレーもないまま前半が終わってしまい、本当に中国のチャンピオンなのかと思ってしまった。が、このままでは終われない大連は後半頭からギアチェンジしてくる。積極的に前へ出てくるようになり、ようやく試合のテンポを早くしてくる。 その後半、ガンバは2枚のカードを切る。頭から二川と加地を投入し、それに伴い遠藤がボランチの位置に。前半よりも攻撃的な布陣にしてきたということで、この時間帯でどちらが先に点を取るのかが、このゲームの分かれ目になるとボクは感じていた。すると53分、ガンバが前線からのチェイスでボールを奪い、二川のループのスルーパスにマグノ・アウベスが抜けだす。リズムは大連が少し握り始めていた中での3点目のゴール。これが結果的には非常に重要な決勝点となった。 直後に大連は若手FW朱挺(No.8)を投入。そこから彼が大連のリズムを作り始める。前線でよく動いてポストになり、さらにルーズボールを追い回してそこに基点を作ったりと、彼が入ってから大連の攻撃の時間が増え始める。そこまでワントップ気味に残っていたFW鄒捷(No.17)が中盤にさがり、運動量の落ちたガンバを尻目に自由に動き回るようになった。また右サイドに張っていた左利きのMFパンテリッチ(No.10=セルビア)が左サイドに移り、加地と實好の間をついてボールを受け、クロスを入れる回数が増えてくる。 そんな中、57分(これはオフサイドだったと思うが)、71分にゴールを決め、1点差にまで追い上げる。ガンバは運動量が落ちたこともあり、大連の追い上げる勢いの前になかなか反攻できない。大連はほぼ2バック状態にしてリスクを負ってきているが、そこでガンバは2トップを維持できず、カウンターがシュートまでに至らない。最後の5分ほどはほとんど守備一辺倒であったが、GK松代(No.1)のスーパーセーブが飛び出したこともあって、何とか逃げ切ることが出来た。 ガンバとしては連戦を考えたキャスティングをうまくやりながら、タイトルのかかった初戦を取れたことは非常に大きかった。ただしこの後もまだまだ試合が続くことを考えると、前半と後半まったく別のチームになってしまったことはとても気がかりである。どんなにテクニックがあろうとも走らないことにはサッカーは勝つことが出来ないスポーツであり、そういった意味ではこの日の勝利はギリギリのものであった。続けて行われた蔚山現代(韓国)vsジェフの一戦が非常にスピーディーなものであったこともあり、このゲームの後半のような戦いではこのあと厳しいなと思わされてしまった。 とはいえこの日はきちんと2-0から3-0にできたことはガンバにとって大きな収穫だ。29日のJリーグvsアビスパ戦では2-0から2-2に追いつかれてしまっていたのである。3点目がなければ引き分け、もしくは、まくられてしまっていたことも十分ありえたと言える。その伏線としては、大連のベンチの遅さもあったかもしれない。朱挺をもしも後半の頭から投入していたら、結果は違っていたかもしれないと僕は思った。結果論かもしれないが、3点目直後のキックオフで彼が投入されたタイミングも、遅きに失したという印象が残った。 さて、さらに見所満載だった蔚山現代vsジェフ千葉戦。このレポートも出来るだけ早く上げられたらと思っているので楽しみにしていてもらいたい。
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